日常生活について

食事について

活動期には腸への負担を減らすために、脂肪が少なく不溶性食物繊維が少ない食品を選びます。
さらに炎症が非常に強い場合や通過障害がある場合には、食事の摂取を中断しなければならないこともあります。
寛解期(かんかいき)でも寛解(かんかい)維持のためには、なるべく脂肪の少ない食事が勧められます。

飲酒についてはクローン病におよぼす影響に関して明らかではありませんが、一般的にアルコールは腸の粘膜に傷害をきたすことから、クローン病の症状を悪化させる可能性があります。寛解期(かんかいき)であれば少量の飲酒は問題ないようです。体調に合わせて食事を工夫しましょう。

食事のポイント
・自分の病状・病態を知りましょう
・症状が落ち着いているときと、下痢・腹痛などの症状がみられるときとの食事を区別しましょう
・自分に合う食品、合わない食品を見つけましょう
・自分にできることから始めましょう

外食時の注意
・体調不良のときは、外食をしない
・食べてよい食品、悪い食品を知り、残すまたは選ばない
・栄養表示を参考に脂肪は1食あたり10g程度のものとする
・肉の脂身、揚げ物の衣などは残すようにする
・ドレッシング類はかけないようにする
・1回の食事量を守る
・低脂肪に調理してもらうように頼んでみる

日常生活で気をつけることは?

クローン病患者さんの多くは、通常の社会生活をしています。クローン病と診断されたことだけを理由に日常生活を制限する必要はありません。
症状が落ち着いている時には、就労・就学はもちろん、疲労がたまらない程度の運動も可能です。
しかし、症状が悪い時には、食事や社会生活をおさえることも健康な人と同様に必要です。

日常生活のポイント
・食事の注意を継続しましょう ・寛解期(かんかいき):脂肪、不溶性食物繊維、たんぱく質の摂り過ぎに注意しましょう
・活動期:食事摂取量を減らし、経腸栄養剤を増やす、 水分、ビタミン、ミネラルの補給をしましょう
・疲れ、ストレスをためないようにしましょう
・神経質にならないようにしましょう
・禁煙しましょう

結婚と妊娠・出産について

たくさんのクローン病患者さんが普通に妊娠・出産しています。特に症状が落ち着いている寛解期(かんかいき)の妊娠であれば、経過は良好であることが多いようです。

治療薬については、病気の状態に応じて効果と副作用を考えたうえで、種類や量を変更する場合があります。再燃(さいねん)・増悪させないように妊娠中も適切な治療を続けることがもっとも大切ですので、妊娠を希望される方は事前に主治医に相談して下さい。

監修:
東邦大学医療センター佐倉病院 IBDセンター長 鈴木 康夫先生