ここでは、患者さんやご家族の方がクローン病についての正しい知識の習得と理解を深めていただくために、詳しくご紹介いたします。

監修:
東邦大学医療センター佐倉病院 IBDセンター長 鈴木 康夫先生

クローン病ってどんな病気?

原因不明の炎症や潰瘍(かいよう)が、小腸や大腸を中心として好発しますが、口腔から肛門までの消化管全体 に生じうる病気です。英語ではCrohn’s Disease(CD)といいます。

主な症状は、下痢や腹痛、発熱、 体重減少や貧血などで、腸管外にも合併症があらわれることがあります。また、クローン病は長期に わたり症状が良くなったり(寛解:かんかい)悪くなったり(再燃:さいねん)を繰り返します。

いつ発見されたの?

1932年にアメリカ合衆国のマウントサイナイ病院のクローン先生を始めとする三人の先生によって「限局性回腸炎」として、初めて報告されました。

わが国において 最初に報告されたのは1940年頃でした。当時はまだ非常にまれな病気で、ほとんど知られていませんでした。その後、患者は増え続け、この病気を発見したクローン先生にちなんで「クローン病」と名付けられました。

わが国では1976年に、厚生省特定疾患に認定され、2015年1月の難病対策の法改正後も指定難病に認定されています。

病気の原因はなんですか?

クローン病の原因はまだ完全にはわかっていません。 遺伝、食物、腸内細菌や免疫機能の異常などが関連しているのではないかと報告されており、 特に免疫機能の異常が重要と考えられています。 免疫機能の主役は白血球(顆粒球、単球、リンパ球)で、クローン病ではその白血球が異常に働き、 慢性的な炎症が引き起こされています。

発症年齢は?

10歳代~20歳代の若年者に好発します。わが国での発症年齢は男性で20~24歳、女性で 15~19歳に最も多く、男女比は、約2:1と男性に多くみられます。

難病情報センターホームページ(2018年7月現在)から引用

患者さんの数は?

クローン病の患者数は年々増加しており、厚生労働省特定疾患医療受給者証所持者数でみると、 1976年には128人でしたが、2016年では42,789人となっています。

厚生労働省 衛生行政報告例 特定医療費(指定難病)受給者証所持者数、登録者証所持者数 より作図
注:2010年度のデータには、東日本大震災の影響により、宮城県及び福島県が含まれていない。

公的機関のクローン病に関する情報サイト

難病情報センター:http://www.nanbyou.or.jp/
医療情報サービス Minds(マインズ):http://minds.jcqhc.or.jp/

クローン病

患者さんやご家族の方がクローン病について
理解を深めていただくための冊子です。

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