どんな検査をするの?

潰瘍性大腸炎の診断には、問診や一般的血液検査に加え、X線検査、内視鏡検査などがあります。

問診
医療従事者
問診では、便の性状、排便回数、腹部の症状について、重点的に尋ねます。
また、海外渡航歴や、薬物治療歴なども確認します。
患者さん
特に、発病初期には、これらが治療に対して重要なポイントとなりますので、思い当たることは十分に伝えるようにしましょう。
また、腹痛や排便は、自分でも観察でき、自分の状態を知る大変重要な事項となるので、日頃から、下血などの排便の状態や、回数を観察し、記録しておくように心がけましょう。
血液検査
医療従事者
〈方法〉炎症の指標として、血沈、CRP、α2グロブリン、栄養状態のモニターとして、血清総タンパク、アルブミン、ヘモグロビンが測定されます。
患者さん
〈目的〉全身の炎症の程度と栄養状態を知るために行います。
便潜血検査
医療従事者
〈目的〉見た目に正常な茶褐色の便でも少量の血液が混ざることがあるので、どれくらいの血液が便に混ざっているかを調べるために行います。
〈方法〉ヒト赤血球に対する抗原抗体反応を利用した免疫学的方法を用います。
患者さん
〈目的〉便に血液が混ざっていないかを調べる為に行います。
〈持ってくるもの〉検便
〈注意点〉出来るだけ当日の便をお持ち下さい。前日の夜取れたものは、冷蔵庫に入れておいて下さい。
注腸X線検査
医療従事者
〈目的〉病変の部位、分布、炎症の状態などを知るために行います。
〈方法〉バリウムと空気を肛門より注入して大腸のX線撮影を行います。下剤をかける時の患者さんへの注意も忘れずに(トイレが頻繁になる等)。
患者さん
〈検査前日の一例(医療機関により異なります)〉
朝: 注腸食朝食と水分(紅茶・かすの無いジュース・番茶・スポーツ飲料)を充分にとる。
昼: 注腸食昼食と水分
   注腸食間食と大きい下剤(クエン酸マグネシウム)を1本飲む
夕: 注腸食夕食と水分さらに小さい下剤(ピコスルファートナトリウム)を1本ジュースやお茶に溶かして飲む
〈検査当日の一例〉午前中朝食は抜いてコップ2~3杯の砂糖湯(砂糖大さじ2杯、塩耳かき1杯)を飲む
〈注意点〉牛乳、コーヒー、アルコール、炭酸飲料は禁止です(水は直前まで飲んでも結構です)。

潰瘍性大腸炎の病変

健常人

大腸内視鏡検査
医療従事者
〈目的〉大腸の病変を観察するために行います。
〈方法〉肛門より内視鏡を腸内に挿入して観察します。
〈注意点〉
・患者さんの緊張をほぐし、安心して検査を受けられる環境を作ります。
・下剤をかける時の患者さんへの注意も忘れずに(トイレが頻繁になる等)
・抗凝固剤、鉄剤、抗アレルギー剤など服用の有無を確認し、服用の中止を指示して下さい。
患者さん
〈検査前日の一例(医療機関により異なります)〉
食事:朝、昼、夕は普通に。ただし、消化の悪い食品(種のあるもの、キノコ、海草、ねぎ、ニラ、コンニャク、豆など)は避けて下さい。飲み薬:21:00頃 下剤

〈検査当日の一例〉
食事:朝、昼は絶食(水又は、色の付かない飲み物は飲んで良い)飲み薬:6:00頃腸管洗浄液を1時間かけて飲む(冷やすと飲みやすい)

〈注意点〉検査後の自転車や車の運転は控えて下さい。

潰瘍性大腸炎患者

健常人

監修:医療法人 恵仁会 松島クリニック 福島恒男先生
   東京山手メディカルセンター内科・炎症性腸疾患センター 髙添 正和先生