外科治療に関するQ&A メモを隠す
回答者:東京大学大学院医学系研究科・医学部 臓器病態外科学講座 腫瘍外科 教授 石原聡一郎 先生
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レコード番号 70
登録日時 2019/8/23 11:30 登録者 JIMRO
更新日時 2019/8/23 11:30
更新者 JIMRO

質問 大腸がなくなってしまうのはとても不安です。術後の生活はどうなるのでしょうか?
また、退院直後の生活で注意することはありますか?
答え 潰瘍性大腸炎では、手術で大腸を切除してしまうので、もっとも問題となるのは排便機能です。手術後は排便回数が多くなりますが、小腸が徐々に大腸の代わりをすると考えられており、経過とともに便回数は減っていきます。手術後1年で、大体1日5〜6回程度の排便回数となります。
そのほかに問題となるのは、便が少し漏れる場合があることです。これは個人によって異なり、まったく漏れがない場合から、夜間に少し漏れる場合、さらには、日中に漏れがある場合もまったく無いわけではありません。特に高齢者では、便の漏れの頻度が高くなります。これはお尻の括約筋の力、つまり肛門をしめる力が高齢者は若年者に比べて落ちており、便の回数や便の漏れの頻度が高くなる可能性があります。また、肛門の機能はトレーニングである程度改善することがあり、便の回数が減る可能性もあります。このように便が漏れる可能性がありますが生活に支障が少ない程度の漏れがほとんどです。ですから、日常生活は仕事、遊び、運動など、大きな制限はありません。また、漏便が認められても、パッドを当てることによって日常生活を送ることが可能です。
以上のように、退院直後に注意することは、主に排便機能に注意しながら生活を送ることです。食事は特に制限はなく摂ることができます。したがって、手術前とは違って、何でも食べることができるようになります。ただし、多量の水分を一度に摂ったりすると、便の回数が多くなる可能性があります。また、手術後、女性では薬物治療の副作用を心配することがなくなりますので、妊娠、出産も可能となります。
カテゴリ 潰瘍性大腸炎の外科治療について
参考図
参考図2

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