外科治療に関するQ&A メモを隠す
回答者:東京大学大学院医学系研究科・医学部 臓器病態外科学講座 腫瘍外科 教授 石原聡一郎 先生
先頭へ | << 前へ | 次へ >> | 末尾へ  

レコード番号 57
登録日時 2019/8/23 11:30 登録者 JIMRO
更新日時 2019/8/23 11:30
更新者 JIMRO

質問 潰瘍性大腸炎では手術による入院期間はどれくらいですか?
答え 入院期間は、手術の種類、患者さんの状態、術後の状態などにより、かなり異なります。一般的な目安としての入院期間を示すと以下のようになります。
手術を2回または3回に分けて行う場合、最初の手術は、結腸の大部分を切除して人工肛門を造る手術である結腸亜全摘術(けっちょうあぜんてきじゅつ)・S状結腸粘液瘻(えすじょうけっちょうねんえきろう)・回腸人工肛門造設術(かいちょうじんこうこうもんぞうせつじゅつ)を行います。この手術を行った場合の入院期間は、多くの場合、手術後数日〜1週間くらいで食事が摂れ、2〜3週間程度で退院が可能となります。しかし、この手術は、穿孔などのために緊急手術として行う場合も多くあります。この場合には、手術を行う時点で体力が低下している場合があり、術後の回復時間も通常よりも長くなります。また、術後の感染症などの合併症が生じる可能性も高くなり、これらを生じると入院期間も長くなります。また、この手術では、人工肛門を造るため、患者さんが人工肛門の使い方に慣れるまでの時間も必要となります。この時間も、患者さんの年齢などにより異なります。したがって、入院期間は短くても術後2〜3週間と考えておいた方が良いでしょう。
大腸をすべて切除して小腸のパウチ(袋)と肛門を吻合(縫い合わせる)する場合には、手術後3〜4週間で退院が可能となります。また、この手術では、一時的な人工肛門を造る場合と、造らない場合があります。人工肛門を造った場合は、造らない場合よりも術後早く食事を再開できますが、人工肛門に慣れるまでの時間が必要となります。
上記の期間はあくまで、手術および術後の経過がすべて順調に行った場合の目安です。潰瘍性大腸炎ではステロイドが投与されている状態で手術となる場合も多く、この場合には術後の合併症が起こる頻度が高くなります。一旦合併症を生じると、当然入院期間は長くなります。
カテゴリ 潰瘍性大腸炎の外科治療について
参考図
参考図2

先頭へ | << 前へ | 次へ >> | 末尾へ  

レコード一覧へ