外科治療に関するQ&A メモを隠す
回答者:東京大学大学院医学系研究科・医学部 臓器病態外科学講座 腫瘍外科 教授 石原聡一郎 先生
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レコード番号 55
登録日時 2019/8/23 11:30 登録者 JIMRO
更新日時 2019/8/23 11:30
更新者 JIMRO

質問 潰瘍性大腸炎では、どのようなときに手術が必要になりますか?
答え 手術が必要な場合は、手術適応があるといいます。手術適応には、いろいろなものがありますが、大きく分けて絶対的適応と相対的適応があります。絶対的適応というのは、どうしても手術が必要で、手術をしないと生命が危険な状況となる場合です。相対的適応とは、いろいろな状況を総合的に考えて手術を行ったほうが良いと考えられる場合です。
まず絶対的適応には、重症(大出血、腸穿孔、重症発作)、大腸がんの合併などがあります。大量出血や腸穿孔などの場合は緊急の手術が必要となります。腸穿孔とは、腸の壁に孔(あな)があいてしまうことです。また、大腸がんを合併した患者さんの場合にも、早い時期の手術が必要となります。
相対的適応には、難治が最も多いといわれています。また、潰瘍性大腸炎に対する薬の副作用や、重い腸管外合併症がある場合などがあります。たとえば、ステロイドを多量長期服用していると、小児の場合には成長障害、成人の場合には骨がもろくなるような副作用が認められます。このような副作用による影響が大きい場合には、手術の相対的適応と考えられます。相対的適応の場合は、緊急手術をしなくてはならないわけではありませんが、薬の副作用、日常生活の上での問題などを総合的に考えて手術を行うか決定することが重要です。したがって、患者さんの職業、年齢、生活環境などによっても状況は異なりますので、相対的適応を決定する場合には、こういったさまざまな因子を総合的に十分考慮する必要があります。
手術するか否かは、最終的には担当の内科医、あるいは外科医、そして患者さんの間の十分な話し合いをして決定することが重要です。
カテゴリ 潰瘍性大腸炎の外科治療について
参考図
参考図2

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